文句たれ日記飛び地の避難所

文句たれ日記飛び地(http://blog.jiru.com/)のアーカイブ

和牛商法

1999年頃の話。

あまりに高配当の投資なので興味を持ち、地域の忘年会でご近所の牧場主に和牛商法ってどうよ、と聞いてみた事がある。まともならちょっと投資してみようかと。うちの部落には商用で牛飼ってる家が4軒あり、うち1軒は町内でも1・2を争う大規模牧場だから情報の質は申し分無いだろうと考えた。(ちなみに自家用で乳牛飼ってるとこは除く。)

しかし全員が「あんなの成り立つ訳がない」という意見だった。大牧場主は「あれはちょっとね...」と口を濁した。道内でも同様の和牛商法をしてる所が何カ所かあって、全てがうまくいっていないらしい、という事だった。

勿論投資はしなかったのだが、彼らの意見を聞くに安愚楽牧場の破綻というか詐欺については勿論悪いのは牧場経営者だけど、それよりも農協や行政の怠慢なのではないかと。牛を育てるだけであんな高配当になるはずがないのは牛の専門家なら一目瞭然らしいし、それを行政が発見できないとは考えにくい。ましてやBSE問題以降和牛の価格は下落一方で肥育農家は青息吐息なのに、出産して売るだけで年利16%とか無理ゲー。

もっとも投資家には全く同情しないけど。頭を下げる社長に「金返せ!」とか罵倒している映像がニュースで流れていたが、バカかと。罵倒するなら自分に対してだろう。投資する前に少しでも酪農について調べればあり得ない金利なの明らか。酪農ウハウハなんて話がここ10年どこにあったか。あ、それが安愚楽牧場か。マッチポンプ

ネットや新聞などのメディアでしか情報収集できない人は、市場外の投資商品買っちゃいけません、という事でしょう。