文句たれ日記飛び地の避難所

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金木犀

キンモクセイ。秋を代表する花の香り。

...と東京生まれのワタシは当然のように思っていたのだが、北海道にはキンモクセイが生えていない。寒さに弱いんだそうだ。

こちらに引っ越してきてから数年の間、秋が何か物足りない気分だった。そのうち原因が花の香りだったと判明して、そんな乙女な理由で違和感が出るなんて、と我ながらビックリした事がある。香りがするのは簡単に分かるが、無臭なのは結構気づかないものだと痛感したが、子供の頃からの刷り込みはなかなかどうしてあなどれない。

土地が変われば常識もまた変わる。北海道では秋は食い物の季節で香りなんて腹の足しにならないものは話題に上らない。

そういえば中学生の頃、路上で近所の友人と望遠鏡出して星の観測をしていた時のこと。通りがかったおっちゃんに「何してるんだい?」とか聞かれた事があって、「木星を観測しています」と言ったら、「そうか~、もくせいは良いよねえ。」と同意されたのだが、話を聞いているとどうやら惑星ではなく植物の木犀の事らしい。

いやいや、おっちゃん、これ見るからに天体望遠鏡でしょ、だいいち真夜中ですよ、花見てるわけ無いじゃん! と突っ込みたかったのだがこちとらタダの中坊、おっちゃんが幸せそうに金木犀について語るのを中断も出来ず、ただただ話が終わるのを待っていた、という事がありました。そんなこんなで妙に印象の強い花だったりします。

要するに仕事中に某ましろ色を流しっぱにしていたら、某桜乃が「金木犀...」とかほざいたもんで色々思い出しましたという、しょうもないオチ。いろいろ台無しだ。